新しい言語を学ぶ時は単語や熟語を暗記するのは避けられない。それも、かなりの数の言葉だ。
僕が知る限り語彙を増やす奇跡的な方法などは無い。
でも、暗記作業をある程度簡単に、楽しくするためのヒントはある。
4つのヒントを見てみよう。
Hint 1: 語源をチェック 言葉のソウルだ
言葉の語源を知ったりするのは楽しい。楽しいのに加えて、言葉のソウルを探るのには語源に鍵がある。それに同じ語源を持つ他の言葉を覚えるチャンスでもあるのだ。
例えば、「test テスト」、「testimony テスティモニー 証言」、「testify テスティファイ 証言する」など、”test” を含み、音も、意味も似ている。
それぞれ、ラテン語の「Testis」、第三者、証言などを意味する言葉から派生している。
もう1つの説は、「testicle テスティクル 睾丸」も関連があるというもの。何故か?古代ローマでは誓いの宣誓をするさい、相手方の睾丸を手にするという慣例があったそうだ。
ホントかよ?と思われるかもしれない。実はホントではなかったようだ。この説を裏付ける記録は今の所見つかっていないそうである。
この “Test-” は 「Testostesrone テストステロン」と同じ語源ということで納得。
しかしこんな話を聞いてしまったら、この単語はまず忘れられないでしょ?

Hint 2: 接頭辞、接尾辞 を覚える
接頭語 Prefix、接尾語 Suffix を覚えるのは有力な覚え方だ。知らない単語に出くわしたとしてもある程度想像がつくという利点もある。
「possible 可能 」が「impossible 不可能 」
上記の例のように、「im- 」という接頭語が”反対”や”否定”を意味するのをすでに知っているかもしれない。
他にもたくさんある。別の接頭辞の例としては;
Sur- 意味:超える 「Surpass 超える」、「Surplus 過剰」
Ped- 意味:足 「 Pedal ペダル」、「Pedestrian 歩行者」
などがある。また、接尾辞の例としては;
-en 意味;変化する 「Harden 硬くなる」、「Loosen 緩くなる」
-ure 意味;状態 「Failure 失敗」、「Closure 閉鎖」
こんな具合で、接頭辞と接尾辞を覚える手掛かりにしよう。
Hint 3: 体系化して理解する
例えば、”around the clock 休みなく/24時間体制” という表現を学んだら、
”Around” という言葉の「中心からあまり遠く無い円、輪、周」という図が見えてくる。
そうすると、around と組み合わさった他の熟語の意味もすんなり分かってくるので、チェックしてみよう。

I have been looking around for my knife. Do you have one? Can I use it?
僕のナイフを探し回ってるんだけれど。君は持ってる?使っていい?

Yes, I do. I like having a pocket knife around.
うん、あるよ。いつもポケットナイフは手元にあるようにしている。

I think I saw your knife lying around somewhere recently.
君のナイフがどこかその辺に転がってるのを見たと思う。

Was it outside? I must have dropped it when I was messing around the yard.
外だった?庭の辺でいろいろやっていた時に落としたのかも。

Is it hard to get around in Portland by car?
ポートランドを車で移動してまわるのは大変かしら。

It can be. The Traffic and the parking. To get around these problems, they ride bicycles a lot.
大変な時はあるね。渋滞や、駐車ね。そんな問題を回避するのに、自転車に乗る人が多い。

Are taxies still around?
タクシーなんてまだ走っている?

They are still around. Especially around the big hotels and the airport.
タクシーはまだ居るよ。大きなホテルや空港の周りに特にね。
こんな感じでAround が使われる表現をまとめてチェックすると、意味の範囲が見えてくる、言葉のソウルが分かってくる。
つまり語彙力を一気に増やすと同時に英語のセンスも上がっていくのだ。

Hint 4: 同義語と反対語をチェックする
ある言葉の意味をチェックしたら、同じ意味の単語や、反対の意味の単語を見てみる。
その言葉の相対的なポジションが分かるのに加えて、さらに語彙を体系づけて覚えられる。
ランダムに出てくる単語を丸暗記するよりも効果的なのだ。
先ほど、接頭辞、「Sur- (超える」」で出てきた、「Surplus 過剰」を例にしよう。
同義語、反義語をそれぞれ見てみると。
Synonyms: Excess/redundant
Antonyms: insufficient, deficient
ほら、接頭辞、接尾辞を調べてみたくなるような単語が出てきた!
まとめ
本などを読んでいる時は単語をいちいち調べて覚えていくだけがやっとなのはよく分かる。
しかし単語や熟語の勉強はやればやるだけストレートに英語力が上がるワケだから、英語を上達したいのならばひたすらやっていくべき事。
後に同じ言葉に出くわした時に情報がするりと頭に入ってくるのは最高に満足感がある!
ただ、全ての言葉を上記のように時間をかけてのは無理かもしれない。1、2の使えそうな単語に絞ってやっていこう。
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