格言で英語のパターンを体感するこのシリーズ。今回は矛盾する格言を見てみよう。

「アルコールに関するクリシェ」や「手に関するクリシェ」なんてのも面白いよ。
居なくなった人はどうなる?
Out of sight, out of mind.
これは前回読者からのインプットで紹介した、日本語でもある格言「去る者日々に疎し」ですが、それの逆のパターンはこれ:
Absence makes the heart grow fonder.
居ない事によってハート(気持ち)が(居ない人を)もっと好きになる。
Fond of ~ = ~が好き。
寡黙な事は良いのか、悪いのか?
Silence is golden.
文字通り、静かにしている事は黄金。そしてその反対は:
The squeaky wheel gets the grease.
軋む、キーキー音を出す車輪には油がさされる。つまり不平を言わないと油をさしてもらえない、誰も助けてはくれない。と言う事。
待つ、それともやる?
All good things come to those who wait.
全ての良い事は辛抱強く待つ人にやってくる。
those = people. “those who ~” 「~な人たち、~をする人たち」の表現はよく使われるので覚えよう。
例:The prizes were given to those who exceeded the expectations. 期待以上に頑張った人たちには賞が与えられた。
それに反するアドバイスは:
Time waits for no man.
時間は待ってはくれない。だから急げと言う事。
歳を取ってから学ぶ事
You are never too old to learn.
歳を取りすぎているので学べないと言う事はない。
You can’t teach an old dog new tricks.
歳を取った犬には新しい芸を教えられない。
trick = 芸。One-trick pony という面白い表現もある。サーカスで一つの芸しか出来ない馬、ワンパターンの芸(得意技)しか出来ない人を指す。
僕が思うに、歳を取ってももちろん新しい事を学ぶ事は出来るけれど、時間が若い時と比べて長くかかるだけだ。
始めと終わり、中間はどうなんでしょう?
Great starts make great finishes.
良い始まりは良い終わりを作る。「始め良ければ全て良し」と同じ。その反対は:
It isn’t over ‘till it’s over.
完全に終わるまでは終わりじゃない。最初は失敗したとしても最後の最後まで結果は分からないという事。
Overは終わり。ゲームオーバーという言葉はよく知られている。all over はすっかり終わってしまったと言う意味。ローリングストーンズの歌で”I used to love her but it’s all over now.”という歌詞があったよね。
まとめ
「逆もまたしかり」なんていうクリシェもあったよね。複雑な人間の営み、全てを網羅するアドバイスなんてものはないと言う事、それぞれのシチュエーションに応じて考えるのが必要なのだ。つまり全ては文脈。
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