“I’m fine, thank you.” は英語の勉強の勉強を始めてすぐに出てくる表現なのでお馴染みだ。実際の会話では”Fine” には様々な使い方がある。
[一緒に洋書]シリーズで、Fine point を「微妙な点」と訳してみたが、読者から「『微妙』と訳すソウルとは何?」、と質問を頂いた。確かに英和辞書で「微妙」と定義するものは少ない。
今回はFINE のソウルを掘り下げ、様々な表現を体感、そして実用レベルまでの理解を深めよう。
Fineのソウルは「きめ細かさ」のレベル
Fine のソウルは、「きめ細かさ」だ。
例えばサンドペーパーの細かさのレベルでは、「荒い」から「きめ細かいまで」;
Coase → Medium → Fine → Very Fine
となる。モノを分割する際に、より細かく分けるのが「fine」。
布地のグレードにも「Thread count・糸密度」というものがある。1平方インチの中にある糸の本数を指す。Thread count が増えれば Fine の度が上がるのだ。シルクのように細い糸が密度が高く織り込まれているものは、柔らく、なめらかで上等だ。
さらに、fineの逆を考えると、言葉のソウルがもっと見えてくる。
違いが大きく、大まかに分割されたものは、荒い (coase)、粗雑 (rough)というわけ。
微妙なFine
日本語で、「違いの分かる人」、という表現があるが、つまりは微妙な違いに気がつくほど、繊細で、洗練されている。と言う事だ。ワインとブランデーの違いは明白だが、ワインの種類の違い、さらには地域の違い、そして年別の違いなど、細かく分類されたものの微細な差が分かるのは、専門家だ、ソムリエはfine sense of smell を持っている。

この感じを含む表現の例:
Fine line = 微妙な線 = どちらの分類にも近い= 際どいライン

There is a fine line between “thinking too much” and “thinking not enough”.
「考え過ぎ」と「考え無さ過ぎ」の違いは微妙だ。
この表現は特に「ファイン・ライン」と韻を踏んでいる(rhyme)ので、語呂が良いため頻繁に聞く表現だ。
Fine-tuned = 微細に調律されている = 細かく設定されている = 丁寧に調整されている

Our products are fine-tuned so they will work perfectly right away.
ウチの製品は精密に調整されているので、すぐに完璧に動作します。
Fine balance = 微妙なバランス
Fine prints = 細かな印刷
免責事項(disclaimer)や注意書き、副作用など、極小のタイプサイズで書いてあるのを指す。例えば大きな字で「50% OFF!」と出ているが、よくよくFine prints を見てみると、”When you purchase more than $100, limited to the selected products.” などと小さく書いてある。
Fine point = 微細な点 = 微妙な点

Let’s talk about the fine points of bread baking.
パン焼きの微妙な点について話そう。
その他の Fine
Fine が「素晴らしい」「洗練された」という意味を持つのはよく分かる。
しかし長い間、”I’m fine, thank you, and you?”と常套句として使われてきたFineは、今では、使い方によっては、「まあまあ」とか「大丈夫」、「事足りてます・結構です」場合によっては「はいはい、もうわかりました、うるさいなあ」というニュアンスにさえなり得る。
Fine = OK の場合
ほぼ”OK”, “Alright” と同じように使われる場合。

How are you doing, Toby?

Oh, I’m just fine.
うん、まあいいよ。

Just fine? What’s wrong?
まあいいよ、ってどうした?

I said “I’m fine“! Leave me alone.
「良い」って言ったじゃん!ほっといて。

Ok, fine! Be that way.
Ok、分ったよ!勝手にしろや。
議論の後に、一方が、”OK, FINE!” 分かったよ、じゃあ!、と投げやりに折れる場合に使われる
Fine = No の場合

Would you like another cup of coffee?
コーヒーもう一杯いかが?

I’m fine. Thanks.
いや結構よ。ありがと。
まとめ
よく知っている単語でも以外に知らないかった用法がある場合がある。言葉の根本的なニュアンスを知っていればすぐに想像はつく。
しかし、それを実際に自分で話す時に使えるようにするためには言葉のソウルを分かった上で表現を覚え、自分でその言葉を使う場面を想定して練習しよう。
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