前回の投稿で予告したシリーズ。「Early Autumn 初秋」を読んでみよう。
「英語の最も難しい部分であるどこで意味が区切れているのか」を徹底解説。そしてもちろん使われている言葉のニュアンスや応用なども含めて、僕が英語で読む時にどうプロセスしているのか説明しよう。
Early Autumn Chapter one
The urban renewers had struck again.
まず主語は「urban renewers 都市再開発の人たち」だ。”strike” は「打つ、攻撃する、襲う」、つまり、都市再開発がまた襲ってきた。
They evicted me, a fortune-teller, and a bookie from the corner of Mass. Ave and Boylston, moved in with sandblasters and bleached oak and plant hangers,
(They は都市開発)は俺と、占い師、馬券売りをマサチューセッツ通りとボイルストン通りの角から追い出して、サンドブラスター持ち込んで来て、漂白したオーク材と吊るした鉢植えで装飾した。
and last I looked appeared to be turning the place into a Marin Country whorehouse.
last (time) I looked は挿入されている文だ。「look」 と「appeared」の動詞が並んでいる事で、挿入されていることが分かる。Appeared 「そのように見える」の主語は都市開発だ。
最後に俺が見たときは、都市開発はマリン郡の売春宿みたいに改装しているように見えた。
Turning A into B. = AをBに変える。
ここまで、主語は The urban renewer であることを理解しよう:The urban renewer が had struck, evicted, moved in with, そして appeared したわけだ。
I move down Boylston Street to the corner of Berkeley, second floor. I was half a block from Brooks Brothers and right over a bank.
俺はボイルストン通りを少し下がった、バークリー通りとの角の2階に移った。ブルックスブラザーズの店から半ブロック、銀行の真上だ。
I felt at home. In the bank they did the same kind of stuff the fortune-teller and the bookie had done. But they dressed better.
居心地は良かった。銀行では、例の占い師と馬券売りがやっていた事と同じような事をしている。たんに身なりが良いだけの話だ。
Feel at home = 家にいるように居心地がいい。
ハードボイルドの私立探偵、スペンサーのいつもの皮肉たっぷりの言い回しだ。

I was standing in the window of my office looking out at a soft rainy January day with the temperature in the high fifties and no sign of snow.
俺はオフィスの窓の傍に立ち、しっとりと雨の降る1月の日を眺めていた。気温は50度台の上の方で、雪の様子は全くない。
To the right across Boylston I could see Bonwit Teller. To the left Police Headquarters.
ボイルストン通りの反対側の右方にはボンウィット・テラーが見える。左方向には警察署だ。
In Bonwit’s windows there were mannequins wearing tight leather clothes and chains.
ボンウィットのショーウィンドウにはタイトな革製の服とチェーンをつけたマネキンが置かれている。
Police Headquarters leaned more to Dacron.
警察署の方はどちらかというとダクロン系だ。
Bonwit Teller は有名な高級デパート店。
Lean to = 〜の方に傾く=そっち寄り
In the window bay of the advertisement agency across the street a young black-haired woman in high-waisted gray trousers leaned over a drawing board.
通りの向こうの広告代理店の出窓を背にして、ハイ・ウェイストなグレイのパンツを履いた、黒髪の若い女性が体を傾けて設計図を覗き込んでいる。
こんなセンテンスを日本語に適切に訳すと、語順は全く逆に遡る事になるが、実際に理解する上では、日本語に直す必要はない。頭から、情報として受け取って、その情景を思い浮べよう。
まとめ
最初の1ページめ、どうかな?一旦内容が分かったら、もう一度通して読んでみよう。英語の語順なれ、素直に情報を頭に入れていくのにひたすら慣れていくのだ!221ページあるからね。最後まで完読した時にはかなりの英語力が付いているはずだ。
分かりづらい点、フォーマットについてなど意見があれば教えてください。徐々に改善していきます。
コメント