[一緒に洋書12] スラスラ感を妨げる要因となる「間」を無くそう。

back road 英語レッスン
Back road

「スラスラ」を妨げる理由の一つは、英語で入ってくる情報を、日本語で理解・訳そうとするからだ。情報を処理する時に2つの言語を使うと、一瞬、「間」が入るのはよく分かる。

言うのは簡単だが、具体的にはどうすれば良いのか?

それは品詞を常に認識する事にある。その訓練を積むと、情報の塊と、その情報の種類を瞬時に判断出来るようになるのだ!

そうやって、品詞を意識しながら小説を読むのは効果的な勉強法だ。

今回は:

[And] が「理由」を意味するニュアンス。

Catch a glimpse of ~ = がチラリと見える

[Just] の持つ「たまたま」感。

また、tricky や、hangyank などの言葉のニュアンスなども見ていこう。

すでに第3章!

Bugoo
Bugoo

この小説、面白いよ。最初から読んでみよう!

「初秋」ロバート B. パーカー 第3章

When she came out I almost missed her.

女が出て来たのをもう少しで見逃すとことだった。

I was watching the front door, and just caught a glimpse of her as she cruised out from behind the apartment building in a black Buick Regal.

正面玄関に注意していたのだが、アパートの建物の裏側から女が黒いビュイック・リーガルに乗ってで出て来たのがたまたまチラリと見えたのだ。

Note

Catch a glimpse of ~ がチラリと見える、一瞬目に入る

Note

ここでの “just” の「たまたま」というニュアンスを読もう。「何の意図も無しに、単に〜していた」。I was just looking at the direction.

また同じニュアンスの表現の言い換えとして、happen to ~ も思い出そう。

I happened to catch a glimpse of her.

I got in behind her, separated from her by one car as she swung up onto Route 9 and headed west.

俺は車一台分離れて後を追った。女は旋回してルート・ナインに上がり、合流して西へ向かう。

Yojo
Yojo

この簡単な文でも、日本語に分かりやすく「翻訳」するのは数秒かかる。

日本語を介せずに、文に沿って、英語として入ってくる情報を受け取るのを考えるには良い例かもしれない。

文の核は、

I got in behind her. だけ。

文の主語と動詞がすでに出て来ている。

separate、swing、head と3つの動詞が出てくるが、状況の補足で、文の構造を変える事のない形容詞的な役割だ。

そう分かっていれば swing up onto なんて、ニュアンスで情景が分かるが、日本語の意味を探すためには、一瞬「間」が入る。

そして文全体を、”自然な日本語”で理解しようとすると、文末まで待つ「間」出来る。

そういう小さな「間」が「スラスラ」になるのを妨げているわけだ。

She had no reason to be looking for a tail and I had no reason to be tricky about it.

女には尾行に注意する理由はない、だから俺にも妙な工作をする必要はない。

Info

[俗語] a tail = 尻尾 = 尾行している者

Note

Be tricky about ~ 〜について巧妙になる。

Tricky は「ちょっと難しい」という意味もある。

例;It can be tricky driving on this road at night.

I stayed a car or two behind her all the way onto 128 North and up Route 95 and onto Route 125 in Andover. Route 125 was harder.

俺は女の後を一、二台の車を置いてワン・トウェンティエイト・ノースまで行き、ルート・ナインティファイヴ、そしてアンドーヴァーでルート・ワン・トェンティファイヴに乗った。ルート・ワントェンティファイヴでの尾行は難しい。

It was nearly deserted, running through the Harold Parker State Forest.

ハロルド・パーカー州有森林の中を通る道で、ほぼ人気が無いからだ。

Staying too close to her might make her notice.

近づきすぎると、女に気づかれる恐れがあった。

Yojo
Yojo

先ほどの様に文の主語と動詞を瞬時に意識しよう。

Staying too close to her が主語

make が動詞だ。

Note

これは、too ~ to 構文ではなく、単に、「彼女(to) 近すぎる (too) となる。

また Make + 人 + 動詞 の使い方も復習しよう。

I hung a long way back and almost missed her again when she turned off just before Route 114 and went to down Chestnut Street in Andover.

俺はかなり後方に位置していたため、女がルート・ワン・フォーティーンの直前でアンドーヴァーのチェスナット・ストリートに曲がって行ってったのをもう少しで見落とすところだった。

note

Hang には「ぶら下がる」に加えて「居る」という意味がある。 過去/過去分詞形はhung

hang back = 後方に居る、

hang on = そこに居続ける = 待つ

hang out = 一緒に居る

hang around = その辺に居る、タムロする

What saved me was the red light.

赤信号に救われたのだ。

Saved by the red light

The car had been ahead of her was stopped at it, and she wasn’t there.

女の前を走っていた車が信号で止まっていたのに、女の車は無い。

She must have taken the left just before it.

信号の直前で左折したに違いない。

I yanked the MG around and accelerated down Chestnut Street.

俺は急ハンドルでMGをターンし、チェスナット・ストリートをスピード上げて走った。

Note

yank は「急に引っ張る」と言う意味だが、車をクイッと回すのも Yankと言うのが英語的。

It was a winding back road at this end and the MG did much better time than Buick.

道のこの辺は曲がりくねった田舎道で、MGの方がビュイックよりも速い。

余談

ちなみにボストンの少し北のアンドーヴァーのこの辺、Route125 とか、グーグルマップで見たりしても面白い。話に出てくるチェスナットストリートってのは無いみたい。たぶん HIllsdale Road だろう。

I caught sight of her in about two hundred yards.

前方200ヤード位に、女の車が見えた。

I slowed and let her pull ahead again.

俺はスピードを落とし、女を先に行かせた。

A mile or so farther and she stopped on the right-hand side.

女は1マイルちょっと行くと右側で止まった。

I turned right a block behind her and stopped out of sight and got out and walked back.

俺は女の止まった一ブロック前で右折し、見えない所で車を停めて、歩いて戻った。

Her car was there and she was disappearing into a big white house on the right.

女の車はそこに停まっていて、女は右側の大きな白い家に入っていく所だった。

まとめ

今回も色々な表現や、品詞の認識など英語センスを磨くのに効果的なポイントがあった。いつもの様に最初から音読しよう。そして音読しながら理解した情報が英語の流れで入ってくる感じを体感する練習は必ずやってみよう。

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