[一緒に洋書18] ポピュラー小説を徹底解説付きで一緒に読もう!

Circus tent 英語レッスン
Join the circus?

面白い物語と英語を読んでいく過程を細かく解説するこのシリーズ、だんだん読者が増えてきました。単語や、イディオムはもちろん、語彙はあるのに意味が分からない文など徹底解説。

今回は、I would rather ~ 、Why don’t you ~、などの表現。そして、口喧嘩で頻出する3つのフレーズ:「あなたには関係ない、人の事に口を突っ込むな、あっち行って!」What do you care? It’s not your business. Leave me alone. の使い方を見ていこう。

今回で第4章に突入だ。英語の本を一冊読んで自身がつく。最初から読んでみよう。

Bugoo
Bugoo

「初秋」ロバート B. パーカー Chapter 4

The kid sat in the front seat beside me and stared out the window.

少年は俺の横、助手席に座って外を眺めた。

His hands fidgeted on his lap.

膝の上に置いた手は無意識に動いている。

Info

Fidget は、神経質に、落ち着きなく、手や体をモジモジ動かす。「貧乏ゆすり」も fidgeting の内だろう。

2017年頃に流行った「Fidget Spinner」覚えてる?

His finger nails were chewed short.

爪も噛んでいるようで短い。

He had hangnails.

爪の周りはささくれだっている。

Info

Hangnails は爪ではなく、爪の周りのささくれを指す。

I turned left at the foot of Chestnut Street and drove south past the Academy.

俺はチェスナットストリートの麓の辺で左折すると、アカデミー通りを通り過ぎて南へ行った。

I said, “Who would you rather live with, your mother or your father?”

「君は両親のどちらと住むのが方が良いんだ、お母さん、それともお父さん?」

Note

I would rather ~ = どちらかと言うと〜方が良い。

rather 比較なので、than で比較の対象を示すこともできる。

例:I would rather live with my mother than with my father.

余談だが、アメリカのナンバープレート(liscense plate) につける枠に”I’d rather be ~ing.” (こんなことをしているより)私は〜していたい。というメッセージをよく見る。自分の趣味を宣伝するのだ。例えば、I’d rather be fishing. I’d rather be dancing. という感じだ。

The kid shrugged.

少年は肩をスクめる。

“Does that mean you don’t know or you don’t care?”

「それは分からないと言うことか、それともどちらでも構わないと言うこと?」俺は聞いた。

“I don’t know.”

「分かんない」

“Does that mean you don’t know the answer to my question or you don’t who you’d rather live with?”

「それは俺の質問に対する答えが分からないのか、それとも君が誰と住む方が良いのが分からないと言うことか?」

The kid shrugged again. “Can I turn on the radio?” he said.

子供は再び肩をスクめる。「ラジオつけても良い?」と少年が聞いた。

Car radio
MGの古いカーラジオ

I said, “No. We are talking.”

「ダメだ。話し中だ。」と俺は言った。

He shrugged.

男の子は肩をスクめる。

“Would you rather be adopted?”

「養子になった方がましか?」

This time he didn’t shrug.

今度は肩をスクめない。

“A ward of the state?”

「政府の施設は?」

Nothing.

何の反応もない。

“Join the gang of pickpockets and live in the slums of London?”

「スリの窃盗団に入って、ロンドンのスラム街に住むってのは?」

He looked at me as if I were crazy.

俺がキチガイでもあるかのように、少年は俺を見た。

“Run off and join the circus? Make a raft and float down the Mississippi? Stow away on a pirate ship?”

「家出してサーカスに入るか?筏を作ってミシシッピ川を降るとか?海賊船に密航するってのはどうだ?」

“You are not funny,” he said.

「オモシロくない」と少年が言った。

”Lot of people tell me that,” I said. “Who would you rather live with, your mother or your father?”

それはみんなに言われる」と俺は言う。「母親か父親、どっちと暮らす方が良いんだ?」

“What’ll you do if I won’t say?”

「僕が答えなかったらどうするつもり?」

“Ride around and be funny at you till you plead for mercy.”

「このままドライブを続けて、君にジョークを言い続ける。勘弁してくれって懇願するまでね」

He didn’t say anything. But he didn’t shrug. And he did look at me. Briefly.

少年は何も言わなかった。でも肩をスクめなかった。そして俺のことをちゃんと見た。短い間だったが。

“Want me to turn around and take you back to your father?”

「引き返して父親の所に連れ戻して欲しいのか?」

“What difference does it make?” the kid said.

「どっちでもいい」と少年は言った。

アナ訳

どんな違いができる? = 何の違いもでない = どちらでも同じ = 関係ない

“What do you care? It’s not your business. Whyn’t you leave me alone?”

「どうして気にするの?あんたには関係ないことでしょ。僕のことは放っておいてよ。」

Info

この3つの文、どれもこういう状況でよく使われるフレーズなので、覚えておこう。

  1. What do you care? = 何を気にするのか?あなたは本当は何も気にしない。気にする理由もない。
  2. It’s not your business. は、 It is none of your business. とも言える。Mind your own business. (自分の問題を気にして人のことは放っておけ)も似た表現だ。
  3. Whyn’t you leave me alone? 発音通りの音(あえてカタカナで書くと、『ホアインチュー』)を省略として表記している。補完すると、 Why don’t you leave me alone? となる。単に Leave me alone! とも言える。

“Because right now you are in my keeping and I’m trying to decide what’s best to do with you.”

「今は俺が君を保護しているからだ。君をどうすべきか、一番良い選択を考えている」

“I thought my mother hired you. Whyn’t you do what she tells you?”

「僕の母に雇われているんでしょ?母の言う通りにすれば良いじゃん」

コメント

また、Whyn’t you~ が出てくるが、Why don’t you ~ は〜すれば、という勧める表現だ。

Why don’t you go to bed early if you are so tired?

そんなに疲れているのなら、早めに寝たら?

“I might not approve of what she wants me to do.”

「君のお母さんが俺にやって欲しい事を、俺としては納得しないかもれない」

“But she hired you,” he said.

「でも、お母さんがあんたを雇ってるんじゃない」

“She gave me a hundred bucks, one day’s pay. If you don’t want me to take you to her, I’ll take you back to your old man, give her back her hundred.”

「君のお母さんは俺に100ドル支払った。一日分の給料だ。君がお母さんの所に行きたくはないのなら、君のオヤジの所に連れ戻す。100ドルは返金する」

まとめ

ブスッとしたティーンエージャー独特の、嫌々、大人と話す会話の様子や、そんな子供に対して、例のスペンサー風のワイズ・クラック(Wisecracks =機転の利いた皮肉なジョーク) を飛ばす様子が面白い!

次回もこのパターンでさらに面白い会話が続くので、お楽しみに!

コメント

タイトルとURLをコピーしました