[一緒に洋書19] 物語のセリフで表現や単語を覚えるのは効果的!

love stories suck 英語レッスン
Do they?

生意気なティーンエイジャーと、ハードボイルドな男の会話。今回は I bet ~As if~、の表現、またStuff のニュアンス、Convince の使い方、そして俗語の Suck などをカバーしよう。

今回も実際に使える表現が沢山ある。物語の文脈の中のセリフで覚えると忘れ難いのだ!

「初秋」ロバートB. パーカー

“I bet you wouldn’t,” he said. He was staring out the window when he said it.

「返さないに決まってる」と、窓の外を見つめたまま、少年は言った。

Yojo
Yojo

前回からの続きだが、少年が父親の元に戻りたいならば、このまま連れ戻して、100ドルは雇い主である少年の母に返すつもりがある、という話の流れだ。

アナ訳

I bet you wouldn’t. = あなたがそうはしないという予想に賭けよう = 私の予想ではあなたはそうはしないだろう = そうはしないに決まってる = それは絶対ないだろう

もちろん、

I bet you would. ともいう事ができる。

would は未来の事に対する意思を示すが、

I bet you do. / I bet you don’t. と現在の事についても、「絶対そうしている(していない)に決まっている」と使うこともできる。

“Convince me you should be with him and I will.”

「本当に父親と暮らしたいというのであれば、連れ戻すよ。」

Note

Convince me は「私を確信させて」、と、他動詞である事を考えよう。Surprise (驚かす)と同じように、「確信する」は、

I am convinced. となる。

Convince me ~ and I will

本当に〜だという事を確信させてくれ、そうしたらやる」という便利な表現だ。

例:

Convince me that it is safe to eat and I will. 本当に食べて大丈夫というなら食べる。

“Okay, I ‘d rather be with him,” the kid said. His face was still turned to the window.

「じゃあ、僕は父親と暮らす方が良い」少年は窓の外を見続けたまま言った。

“Why?” I said.”

「何故だ?」

“See, I knew you wouldn’t,” he said.

「ほらね、そうしないと思った」

He turned his face toward me and he looked as if he’d won something.

少年は勝ち誇ったように俺の方を見た。

アナ訳

少年は何かの勝負に勝ったかのように見えた = 勝ち誇ったように

Note

As if ~ は「まるで〜かのように」だが、仮定法のように時制を一段後ろにずらす事で、「実際の事実と違うが、まるでそんな様だ」、を指す

現在形→過去形

過去形→過去分詞形 (以前に説明した[ダブル過去形だ]

このストーリーは過去形で進行しているので、普通ならば、he won となるのを時制を一段ずらして、he had won (he’d won)なっているわけだ。つまり実際には何かに勝ったわけでないけれども、まるで勝ったかのように、ということだ。

“I didn’t say I wouldn’t,” I said. “I asked for reasons. This is important stuff, choosing a parent. I’m not going to have you do it to win a bet.”

「連れ戻さない、と言ったんじゃない、理由を聞いたんだ。これは重要な事だ、両親どちらかを選ぶってのは 自分が正しい事を証明するために決めるもんじゃない」と俺は言った。

Info

Stuff とはとても便利な言葉で「モノ」を一括りに抽象的に指す事ができる。すこしカジュアル気味の表現でもある。

Good stuff と言えば、良いもの、こと、

your stuff は君の所有物。また、

I love this kind of stuff. は「私、こういうの大好き」と「の」を表現できる。

因みに、いわゆる「スタッフ Staff」とは一字違いなので注意。Staff は潰れた「ア」、Stuff は、 「o」に近い「ア」の発音をしっかり区別しよう。 

Yojo
Yojo

余談だが、僕が自分のアートを展示して、客と話している時、

“I love your stuff.” 「あなたのものが好き」、と表現する人は沢山いる。そして、そう言った後に、

“I shouldn’t say “stuff”, I am sorry, I meant “your art”.

「いや、『モノ』なんて言わずに『作品(アート)』と言うべきだった、失礼」

と言い直す人も結構いる。Stuff のニュアンスが分かる小話。

アナ訳

I am not going to have you do it to win a bet. = 賭けに勝つ目的で、親を選ぶ事(=it)はさせない = 自分が正しい事を証明するために親を選ぶ事はさせない

少年が 前の文で、「bet」 という表現を使っているのを受けて言っているのを読もう。

He stared out the window again.

少年は再び窓の外を見た。

looking out of window
Looking out of window

We were in North Reading. still going south.

我々はまだノース・リーディングを南に向けて走っていた。

“See, Paul, what I’m trying to do is get you to decide what you’d like best to do. Are the questions too hard for you? You want to try watching my lips move?”

「いいか、ポール。俺がやろうとしているのは、君にとって一番良い事を、君自身が決められるようにしているんだ。こう言った質問が難しすぎるのかな?俺の唇の動きをよく見てみたらどうだ?」

コメント

品詞を考え、文の構造を掴む練習に良い例だ。

[What I am trying to do]主語。[is] が動詞。次の[get] は本来ならば [to get] あるいは [getting] であるべきだが、実際の会話ではこう言うことも良くあるのだ。[get +人+to do] は人を [do]させる、何を決めさせるのかというと、 [what you’d like best to do] 君が最もやりたいこと。

Yojo
Yojo

唇を読め、のセリフ、ものすごく sarcastic 皮肉満々だよね。子供相手にも、自分のいつものスタイル崩さない、というスペンサーのキャラクターがいいね。

With his face still turned to the window the kid said, “I don’t care who I live with. They both suck. It doesn’t make any difference. They’re both awful. I hate them.”

「どっちと住もうが僕は気にしないよ。両方とも最低。どっちでも変わりはしない。2人とも酷いからね。大っ嫌いさ」

俗語

Suck とは「吸い込む」という意味の動詞だが、俗語で形容詞的に「最低」となる。

例:The music sucked. 音楽は最低だった。

The restaurant sucks. あのレストランは最低だ。

この間、掃除機のレヴューを読んでいたら、

“This vacuum cleaner sucks in a good way!” と言う、ありがちなジョークがあった。

The soft whine was a little shaky. As if he might cry.

例のかすかな鼻声は、今にも泣き出すかの様に少し震えている。

“Son of a bitch,” I said. “I haven’t thought of that.”

「チキショウ、その可能性は考えなかったぜ」、と俺は言った。

Again he looked at me in an odd sort of triumph.

再び奇妙に勝ち誇った表情で、少年は俺を見る。

“So now what are you going to do?”

「じゃあ、どうするつもり?」

I wanted to shrug and look out of the window.

俺は肩をスクめて窓の外見たい気持ちだったが、言った。

“I’ll probably take you back to your mother and keep the hundred dollars.”

「君を母親の所に連れ戻して、100ドルはキープするかな」

“That’s what I thought,” the kid said.

「そうだと思った」、と少年は言った。

Would you rather I did something else?

「何か別の事を俺にして欲しいのか?」、と俺は聞いた。

まとめ

こうして読んでいくと、今まで学んだ英語が、実際に小説の中でどう使われているのかが分かり、教科書を超えた英語の知識がどんどん溜まっていく感じがしない?

こういう繰り返しが、どれだけ効果的なのかが分かり始めたら、後はどんどん面白くなり、英語の上達も加速度がつくのだ。

では、つぎのページへ!

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