[一緒に洋書 24] 普通の会話を小説の中で読むのに慣れるのだ

colonial house 英語レッスン
colonial style house

様々な会話に慣れてくると、ある程度、次の言葉が予想出来るようになる。大体の会話のパータンは決まっているのだ。そう言った「予想・予期」が自然と身についてくると、読解力のスピードが上がるだけでなく、ヒアリングも向上する。

自然な会話のやりとりを、物語の文脈、Context の中で読んでいくのはニュアンスを掴むのにも、覚えるのにも効果的なのは実証済みだ

今回はDazzle のニュアンス、便利な疑問文 How come、そして「やってのける」を意味する Pull off の表現を見ていこう。

徹底解説でスペンサーの物語を追っている、[一緒に洋書シリーズ]、前回からの続きです。

「初秋」ロバート B. パーカー

I didn’t take the twenty. I said to Paul, “Do you want to go?” and then I shrugged at the same time he did.

俺は20ドル札を受け取らなかった。そしてポールに「食べに行きたいか?」と聞くと、ポールが肩をスクめるのと同時に俺も肩をスクめた。

“What are you doing?” he said.

「何、それ?」と少年が言った。

“Practicing my timing,” I said. “Your shrug is so expressive I am trying to develop one just like it. You want to get something to eat?”

「タイミングを練習してるんだ。君の肩をスクめる仕草の表現力が豊かだから、俺も同じように出来るようにしようと思ってね。何か食べに行くかい?」

He started to shrug, stopped, and said, “I don’t care.”

少年は肩をスクめようとして止めた。そして、「どっちでもいい」と言った。

“Well, I do,” I said. “Come on, I’m starving.”

「そうか、俺は行きたい。 さあ、本当に腹が減った」

Patty Giacomin still held the twenty out.

パティ・ジャコミンはまだ20ドル札を差し出したままだ。

I shook my head.

俺は首を振った。

“You asked for a favor,” I said. “You didn’t offer to hire me. My treat.

「あなたの頼み事だから、雇われた仕事とは違う。私のおごりです」と俺は言った。

“Oh, Spenser,” she said, “don’t be silly.”

「そんな、スペンサーさん。やめてくださいな」

アナ訳

silly」とは「ふざけた、馬鹿げた」と言う意味だ。Don’t be silly. は「ご冗談はやめてください」だ。さらに強い意味の場合は “Don’t be stupid.” だが、親しい間柄で使える感じだ。

“Come on, kid,” I said to Paul.

「じゃ、行こうか」とポールに言った。

“Let’s go. I will dazzle you with my knowledge of Oriental lore.”

「さあ、行こう。夢中になるぐらい面白い東洋のおとぎ話をしてあげよう」

アナ訳

Dazzle は名詞では「輝き、きらめき」という意味だが、他動詞として、眩しいほどの輝きで魅了する、となる。相手の目がキラキラ星になってしまう位の威力で魅了する、驚かせる、というニュアンスだ。

The kid shifted slightly. “Come on, ” I said. “I’m hungry as hell.”

少年はわずかに動いた。「行こうぜ。腹が減って死にそうだ」と俺は言った。

He got up. “What’s the latest you’ll be home,” he said to his mother.

少年が立ち上がった。母親に、「一番遅くて何時に帰ってくるの」と聞いた。

“I’ll be home before twelve,” she said.

「12時前には帰ってくるわ」と母親が言った。

Stephen said, “Good meeting you, Spense. Good seeing you, Paul.”

「お会い出来て光栄です、スペンサーさん。ポール、君の顔を見れてよかった」、とスティーブンが言った。

“Likewise I ‘m sure,” I said. We went out.

「こちらこそ」と俺は言って、我々は外に出た。

Info

Likewise I’m sure を補うと;

I am sure that it was good meeting you, too.

Likewiseそれと同じように」だ。

会話で、いつも “Me, too.” という代わりに、”Likewise.” と言ってみよう。

Bugoo
Bugoo

I am so tired. I wanna go home.

疲れたからウチに帰りたい。

Toby
Toby

Likewise.

同感

When we were in the car again Paul said, “Why’d you do it?”

再び車に戻ると、ポールが「どうしてやったの?」と、聞いた。

“What, agree to take you to dinner?”

「どうしてって、君をディナーに連れて行くのに同意した事か?」

“Yes.”

そう。

“I felt bad for you,” I said.

「君が可哀想だったからだ」、と俺は言った。

“How come?”

「どうして?」

コメント

とっても便利な、カジュアルな口語の表現、How come 覚えてる?

そういえば Ray LaMontagne の曲で “How Come” ってのがあったね。

How Come – Ray LaMontagne

“Because you came home after being missing and no one seemed glad.”

「行方不明の後に家に帰ってきたのに、誰も喜んでいる様子はないからだ」

“I don’t care.”

「僕は気にしない」

“That’s probably wise,” I said. “If you can pull it off.”

「それは多分賢明だよ。本当にそう出来るのならね」と。俺は言った。

Info

Pull off は「引っ張って脱いだり、ちぎる」、「車を路肩に停車する」意味だ。

ここでは、口語的な表現として「うまくやってのける」事を意味する。ニュアンス的には、トリッキーで、難しい事を、「芸当」をうまくやり遂げる感じだ。

Yojo
Yojo

This song is more difficult than you think. Not everybody can pull it off.

この曲は思ったよりも難しくて、誰でもやりこなせる曲ではないよ。

I turned out of Emerson Road.

エマーソン・ロードから出た。

Note

Turn out は通常、「そのようになった、明らかになった」、「立ち退かせる」などの意味があるが、ここでは単に、エマーソン・ロードから「曲がって出た」と言う意味と思われる。あまり聞かない表現だ。

“Which way?,” I said. “Left,” he said.

「どっちだ?」俺は聞いた。「右」、と少年が言った。

“I don’t think I can pull it off,” I said.

「多分、俺には出来ない事だ」、と俺は言った。

“What?”

「何が?」

“Not caring,” I said.

「気にしないでいられる事」

“I think if I got sent off to eat with a stranger my first night at home I’d be down about it.”

「家に帰ってきた最初の夜に、よく知らない人と一緒に外食させられたら、俺なら少しヘコむだろうな」

feeling down
Feeling down

“Well, I’m not,” he said.

「でも、僕は平気」

“Good,” I said. “You want to eat in this Chinese place?”

「それはいい」、と俺は言った。「この中華レストランで食べたいのか?」

“I don’t care,” he said.

「どうでも良い」、と少年は言った。

We came to a cross street. “Which way?” I said.

我々は交差点に近づいた。「どっちだ?」、と俺は聞く。

“Left,” he said.

「左」、と少年が答えた。

“That’s the way to the Chinese restaurant?” I said.

「中華レストランへの道はそっちという事か?」

“Yes.”

「そう」

“Good, we will eat there.”

「よし、じゃ、そこで食べよう」

We drove through Lexinton, along dark streets that were mostly empty. It was a cold night. People were staying in.

車はレキシントン通りを抜けて行く。暗い通りには、ほぼ誰も居ない。とても寒い夜だった。人々は屋内にこもっているのだろう。

Lexington looks like you think it would.

レキシントンは一般に想像される通りの街だ。

A lot of white colonial houses, many of them original. A lot of green shutters. A lot of bull’s eye glass and small, paned windows.

コロニアル・スタイル(植民地時代風の)白い家が並んでいる。実際に植民地時代に建てられた家もたくさんある緑色の雨戸やブルズアイ・ガラスの窓、小さな格子ある窓が多く見られる。

Info

Bull’s eye glass は、Crown glass とも呼ばれる。昔の窓ガラスの工法だ。

We came into the center of the town, the green on the right, the statue of the Minuteman motionless in the cold. No one was taking a picture of it.

我々は街の中心部に来た。右側に緑のスペースがあり、 ミニットマンの彫像が寒さの中、静かに立っていた。誰も記念撮影はしていない

Info

Minuteman/Minute Man とは独立戦争の際にイギリス軍と戦った、武装市民で形成された軍隊の兵士を指す。ウィキペディア参照。

まとめ

子供の子守をする事になる時点で、これが普通のハードボイルド探偵ものではないのが分かる。大人に対して幻滅しているティーンエージャーの目に、自分なりに生きるスペンサーはどう映るのか?先が楽しみだ!

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