英語の会話のリズムや、切れ目、イントネーションなどを耳で聞く事に慣れるのはヒアリングを向上させるのに必要なのは分かる。
ただ、英語を「聞く」だけでなく、「読む」事もヒアリングを向上させる。さらには、以前にも触れた「品詞の識別」もヒアリングを大きく向上させる事実については、意外と注目されていないような気がする。
詳しく説明しよう。
読唇術?!
読唇術は唇の動きを観察して、「音」に頼らずに会話の内容を理解する術だ。
実際は唇の動きだけで言葉を判断するだけでなく、「憶測」にかなり頼る。つまり理解出来ない空白を文脈によって判断して補足するわけだ。会話の流れでは、あるパターンを大きく外れる言葉の選択は意外と少ない。
もう一つは「予期」だ。次に来る言葉が大体予測出来れば、唇の動きからその言葉を読む助けになるのはよく理解できる。
この二つの要素は英語のヒアリングに当てはまる。

人のセンテンスを終わらせたくなる場合
人と会話していて、相手が適当な言葉が喉から出てこない場合、思わずこっちから補足してしまいたい時、あるよね?
あるいは本を読んでいて、センテンスの途中でページが変わる場合、次の言葉を予測していない?
慣れてくると、それを英語で無意識やるようになる。それがヒアリングの能力をかなり上げていく要素の一つであることを考えよう。
予期・予測でヒアリングを鍛える方法
文脈 コンテクスト
もちろん、英語を聞いて話す練習が良いのは当たり前だ。しかし「読む」事がヒアリングに良い事は見落としがちだ。英語を話す機会があまり無い人でも、英語の読書量が多い人は、意外に英語を聞いた時に理解できる事に驚く場合がある。会話のパターンは意外に多くはない。
ニュースやテッド・トーク、英語のテレビ番組等を見たりするものもちろんためになる。しかし、僕は個人的に勧めるのは小説だ。なぜなら、長い物語を読むことは、その物語の中の人物としての人生を、読みながら追体験しているようなものだからだ。
登場人物についての人柄や話し方、状況などに自分の感情が移入されている場合、つまり文脈を理解すればするほど予期・予測は簡単になる。
そしてさらに、ヒアリング能力とは別だが、小説の中のセリフや単語は、断片的なニュースなどよりも記憶に残り易いのも理解できる。
そこで効果的なのは「オーディオ・ブックス」だ。一度、英語で読み通した、親しみのある物語を、もう一度「聞いて」見るのは、ヒアリング向上にかなりの効果ある。

文法(文型と品詞)
品詞を意識して、文の構造を瞬時に理解することの重要性については以前にも書いてきた。
ヒアリングと文法を結びつけて考えることはあまり無いが、実はかなり関連性があると僕は感じる。
文の構造が分かっていれば、次の言葉を予期・予測するのは容易になるからだ。少なくとも聞いている部分が名詞であるのか、次の言葉はほぼ間違いなく動詞になるだろう、など、意識していなくても自然に予期するようになるのだ。
まとめ
読唇術と似た、「予期と憶測」でヒアリングを鍛える方法、ぜひ試してみて!
しかし、語学の習得には近道って無いよね。ただ効果的な方法はある。自分にあった方法で楽しむのが一番の語学学習のコツかもしれない。
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